耳鼻咽喉科まつだクリニック

耳鼻咽喉科まつだクリニックでは、アレルギー鼻炎 の高周波治療、花粉症、めまいの治療を行っています。

治療

 

めまい
①めまいの症状

めまいと、一言にいってもいろいろな症状があります。

■ぐるぐる回るめまい(回転性めまい)
■フラフラするめまい(動揺性めまい)
■フワフワするめまい(浮動性めまい)
■立ち上がったときにクラッとするめまい(眼前暗黒感)

などいろいろな種類があります。いくつかのめまい感が重なっているときもあります。
また、めまいに伴い吐き気、嘔吐、冷や汗、動悸などの自律神経の症状も合併します。

②なぜめまいがおこるのか?

2本足で立つ姿勢は人間の特徴の一つです。他の4本足で歩行している動物に比べ不安定な姿勢で生活することになります。そこで内耳、目、筋肉や関節などの深部知覚、脳などの働きによってバランスをうまく保っています。何らかの原因によってバランスがうまくとれなくなった状態がめまい感として自覚されます。

いろいろな原因でおきますが、内耳に関連するめまいが約8割といわれ耳鼻咽喉科専門医の診断が必要になります。

③めまいの代表的な疾患

メニエール病:有名な病気ですが内耳からくるめまいの約30%程度です。
耳鳴りや難聴、耳の詰まった感じを伴うことがあります。
突発性難聴:急性の難聴に伴うめまいです。
頭位めまい症:頭を動かした時だけ起こるめまいです。耳石が関連しているといわれています。
前庭神経炎:難聴を伴わない激しい内耳性のめまいです。
椎骨脳底動脈循環不全:内耳を栄養する血管の血の流れが悪くなって起こるめまいです。頭を動かすと悪くなることが多いです。
聴神経腫瘍:徐々に難聴やめまいが悪くなります。
脳梗塞:めまい以外にしびれなどを伴うことがあります。
自律神経失調症:立ちくらみやふわふわするめまいです。
精神的なストレスによるめまいなどもあります。

※耳鼻咽喉科まつだクリニックではすべてのめまいについて対応可能です。症状に応じより高位の専門病院に紹介させていただくこともあります。

④めまいの検査

聴力検査:自覚していない難聴もあるため必ず必要です。
眼振の検査:めまいが起こると目が不規則な運動をします。眼振を調べることでめまいの原因、程度、状態などの把握にとても重要です。
重心動揺検査:体のふらつきの程度の検査です。
視運動性眼振、指標追跡検査:脳や小脳に異常がないかを調べる検査です。
温度眼振検査:三半規管の働きをみる検査です。
シェロングテス:自律神経による血圧の調整の程度を調べます。
MRI:脳や小脳の画像検査です。
その他

MRIについても隣接するおおのクリニックもしくは春日井市民病院で予約をとらさせていただき施行していただきます。

⑤こんな症状があった場合は脳の病気が考えられます。

① 激しい頭痛やけいれん
② ものが二重に見えたりものが見える範囲が狭くなったりする。
③ 手足に力がはいらない。
④ 顔や体のしびれ、感覚がおかしい。など

脳神経外科、神経内科などの専門医の診察が必要です。

 

スギ花粉症に対する舌下免疫療法について
スギ花粉症に対する舌下免疫療法について

 免疫療法とは、病気の原因となる物質を少ない量から徐々に増やして体内にいれて体をアレルゲンに慣らして症状を和らげたり根本的な体質改善も目指す治療法です。以前は皮下に注射することで行われていましたが頻回に通院することが必要であることと注射によりアナフィラキシーや痛みのためあまり普及しませんでした。研究が進み舌下にアレルゲンの入った錠剤をのせ吸収させる治療が開発され2014年4月から保険診療として認定されました。舌下法の有効性は根治する例は10~20%程度、多少は症状があったがとても良かったという例が20~30%、効いたと思うという人が20~30%で、全体の70~80%の人にある程度の効果が認められるようです。舌下法でも注射の方法と同じように治療には3~5年かかります。ただし、舌下法は家でできますので、毎週の通院は不要ですが経過観察の目的で月に1〜2回は通院が必要になります。舌下免疫療法は、全員に同様に効くものではありません。効かない方もみえます。また、数年で効果が高まりますので、まずは3年をめどに継続が薦められています。そこで、終了しても効果は持続すると考えられています。終了して何年も経過すると、また、スギ花粉症が悪くなる場合があり、その時はその時点で再度1~2年間の舌下免疫療法を行うと、効果が元に戻ると考えられます。


スギ花粉症に対する舌下免疫療法について

 注射の方法より安全と考えられていますが副作用の可能性はあります。口の中の掻痒感や咳などが考えられますが次第に継続していく中で軽くなることが多いようです。中には非常に強いアレルギー症状が出る可能性があります。体調や決められた量を守らない使用法などで副作用の出方が強くなることがあります。

 治療は決められた量の錠剤を毎日舌下に置き約1分間そのまま保持しその後は飲み込んでもかまいませんが、5分間はうがいや飲食を避ける必要があります。また投与後2時間は激しい運動、入浴、アルコールを避ける必要があります。治療は毎日続ける必要があります。中断してその後勝手に増量したりすると強いアレルギー症状が出て危険ですので絶対してはいけません。治療は少なくとも毎日2年間できれば3年間継続する必要がありますので根気のいる治療です。続ける事で効果が増強していく可能性が高いので最初の1年間は効果が実感できない人もあるようです。またスギ花粉症の時期を外して始める必要があるため5月中旬以降、少なくとも11月末頃までには開始しないといけません。治療開始のタイミングはスギ花粉症のシーズンやそのシーズンに近い場合は副作用が出やすくなるため避けた方がよいと考えられています。また他の花粉のアレルギーがある人、1年中アレルギー症状のある人は他の人に比べ副作用が出やすくまた治療の効果も低くなる可能性があります。また妊娠中は受けることが出来ません。スギの花粉のみに有効なためヒノキ花粉には効果が期待できません。イネ科の花粉症のある人はその時期の治療開始も避ける必要があります。スギ花粉症の症状がひどく薬物による治療では治療効果が低い方にお勧めの治療法であると考えられます。また妊娠、出産の予定がある女性が妊娠する前に行うのもよい適応であると考えます。5歳以上で治療ができる小児であれば小児でもできる治療ですので小児もよい適応だと考えます。

 治療開始に際し治療方法を患者様も充分に理解していただく必要がありますので最初は特別枠(平日の15時からの枠)で診察の予約を取ります 。最初に花粉アレルゲンを投与するときはクリニック内で行い副作用が出ないか30分程度待機していただき副作用がなければそのまま帰宅していただき翌日からは自宅で治療をしていただきます。

 治療の適応があるかどうかを診断する上で治療を妨げる他の病気がないか、また確実にスギ花粉症であるのか、他の花粉症やアレルギーはないのか等いくつか確認が必要です。希望されても適応がない場合は治療をお断りする場合もあります。

 よろしくお願いします。

耳鼻咽喉科まつだクリニック院長 松田 太志
 


 

睡眠時無呼吸症候群
いびきは睡眠障害や呼吸障害のサイン

いびきをかいて良く眠っている」と云われますが、実はいびきをかいているときは余りよく眠れていないことが多いのです。脳波を分析してみますと、いびきをかいている時は睡眠が浅く、体の疲れがとれるような深い睡眠は得られていません。おまけに、いびきをかく男性の30%、女性の20%は病的な睡眠時無呼吸をもっています。いびきは舌やのどの筋肉の緊張がとれて、空気の通り道か狭くなっったり、鼻がつまったりすると起こります。睡眠時無呼吸症候群(Sleep Apnea Syndrome:SAS)とは、1時間の睡眠中に10秒以上の呼吸が停止、つまり無呼吸や気道が狭くなり呼吸が細くなることが5回以上繰り返される病気です。睡眠時無呼吸症候群はさまざまな症状を伴います。前述のとおりいびきや夜の睡眠をきっちりとれていないことから、昼間足りない分を補おうとして眠気が発生したり、起床時の頭痛、熟睡感の欠如、睡眠中に脳が覚醒状態になる(中途覚醒)などがあります。そして、さらにそのまま放置しておくと不整脈、高血圧などの生活習慣病を引き起こすほか、狭心症、心筋梗塞、脳卒中といった重大な合併症につながる恐れがあります。患者さんに合わせた、適切な検査と治療が必要です。


予想外に多い睡眠時無呼吸症候群

新幹線の運転手が居眠りのため停車駅を通過してしまい、居眠りの原因が睡眠時無呼吸症候群だったという報道をおぼえている方も多いと思います。睡眠時無呼吸症候群はそれほどめずらしいものではなく、日本人では成人(30~60歳)の約1~2%に見られ、男性に多いといわれます。

原因の大部分は、アゴが小さかったり、舌や軟口蓋(咽喉の奥の肉ひだ)が大きいといった構造上の問題と肥満です。小児の場合は、扁桃腺肥大とアデノイドの肥大が原因のことが多いようです。

睡眠時無呼吸症候群患者の寿命は短い

1時間当たりの無呼吸(咽喉での窒息による呼吸停止)が20回以上に達するような中等症~重症になると寿命が短くなり、7~8年後には20~30%の方が死亡すると報告もあります。詳しく調べると、心筋梗塞を起こした人の30%、脳卒中の50%、高血圧症の30%、糖尿病の30%に睡眠時無呼吸がみつかり、これらの生活習慣病を悪化させる原因の一部になると考えられています。

睡眠時無呼吸症候群の症状

睡眠時無呼吸症候群の患者さんの多くはいびきをかきます。また、夜間の呼吸障害のために深い眠りが得られず、昼間に眠気が強かったり、集中力が低下したり、体がだるかったり、朝の目覚めがスッキリしなかったりします。夜間の酸素不足がひどいと不整脈を起こしたり、心不全の原因になります。朝や夜間に咽喉が乾いたり、いつも咽喉がイガイガしたり、咳込んだり、頭が痛かったりすることもあります。小児にもこの病気はあり、落ちつきがなかったり、夜尿や行動異常,学習障害の原因になります。



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