


アレルギー性鼻炎の治療は、薬物治療が基本です。
それ以外に減感作療法などもありますが、治療期間が長期にわたること、有効率が50%程度であること、強いアレルギー反応が起こり時には喘息や呼吸困難を起こす可能性がまれではあるがある事などから行っている施設は限定的です。
薬物治療で薬を内服したり点鼻薬をしっかりしていてもコントロールが悪い場合手術治療の適応となります。特に鼻つまりについては慢性的に粘膜が腫れてしまっていると上記の治療に抵抗性であることが多く手術治療が有効な場合があります。
手術治療には、 いろいろありますが当院では高周波(ラジオ波)を用いて下鼻甲介を焼却する治療を行っています。
粘膜を焼く治療には他にCO2 LASERを用いる方法もありますが、高周波は内側から粘膜を焼くことにより、より肥厚した粘膜の縮小作用があると考えられています。他の粘膜を焼く治療同様治療後一時的に粘膜に炎症が起きるため約4週間、鼻水、鼻つまりの症状がでます。
そのため鼻の処置を術後は週に約2回程度は受けて症状を軽減する必要があります。次第に炎症は落ち着くため処置の頻度も減っていきます。効果は約3年は保つと考えますが個人差があります。手術は平日の15時からの枠で予約制で行います。
鼻に麻酔のガーゼを挿入し表面麻酔をし、その後局所麻酔を追加後鼻の粘膜を焼却します。手術自体は10分程度で終了しますがその後止血を確認して終了です。術後鼻水にしばらく血が混じりますが心配ありません。
手術のタイミングは1年中症状のある人はいつ施行しても同じですが、花粉症など季節性のアレルギー性鼻炎の方はそのシーズンの前がベストです。シーズン中でも手術自体は可能ですが術後のアレルギー症状が強く出るためあまりお勧めしません。
スギ花粉症の場合は、12月中旬までに行った方がいいと思います。術後の回復が早いため、鼻の症状が落ち着いている夏から秋にかけて施行することをお勧めしています。
費用は両側で約6000円でCO2LASERも用いた治療に比べて半分程度です。 希望される方はまず受診をし、医師と相談の上手術の適応を確認し予定を立てます。診察の結果他の治療法を薦めさせていただく場合もあります。よろしくお願いします。
